-日常がエンタメになる-乃木坂46「僕は僕を好きになる」MVを考察
こんにちは。
今回は、乃木坂46の26枚目シングル「僕は僕を好きになる」のMVについて、考察していきます。
撮影中のメンバーも、「これはどうなるんだろう?」と疑問が渦巻いていたという今回のMV。
これはループなのか?メタなのか?考えてみます。
目次
日常が作品になる「メタ構造」
モーニング娘。以降のアイドルグループは、舞台上の姿だけではなく裏側も見せることが当たり前になっています。
舞台裏でもカメラが回っていて、その姿がドキュメンタリー映画として公開される。
乃木坂46メンバーも、それを当たり前としていたのだろうと思います。
MVで描かれているのは、
ミュージック・ビデオ
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ミュージック・ビデオ撮影現場
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帰宅後、家族との食事
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ドラマの撮影後、スタジオを後にする山下
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与田、齋藤飛鳥と渋谷でショッピング
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ファッション誌の撮影
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タクシーでの移動中に幽霊が見える
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実はドッキリで、そのVTRを見る
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楽屋で、梅澤、久保に声をかけられる
スタジオでのダンス練習
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休憩中の一幕
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再びミュージックビデオ撮影へ
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ミュージック・ビデオ
ここで描かれているのは、「アイドルにとっての日常は、すべて作品になっていく」とでも言えるような展開でした。
最初と最後はMVのシーンで終わることから、メタ構造でありながら、ループ構造とも取れる作品だと言えるでしょう。
「素」を描きたかった監督
TOKYO-FM「TOKYO SPEAK EASY」で、MV監督を務めた奥山大史さんとメンバーの山下美月、久保史緒里、梅澤美波が今回のMVについて語っていたのですが、監督は
「素を描きたかった」と、今回の撮影について振り返っていました。
奥山監督は、乃木坂46の5枚目シングル「君の名は希望」のダンスバージョンMVに強く影響を受けたそうです。
このMVは、映画監督の山下敦弘氏(「苦役列車」「山田孝之の東京都北区赤羽」などを監督しています)が手がけたもので、実際の映画に出演するメンバーをオーディションする様子を、そのままMVにするというものでした。(その後選ばれたメンバーは、山下監督による「超能力研究部の三人」に出演)
奥山監督によれば、このMVは「メンバーのリアルな姿を捉えていた」とのことで、今回もそれを目指したということですが、
奥山監督は「芸能人はオフの部分に魅力がつまっている」「実像を描きたいと思っても、カメラで撮られちゃうとそれは実像ではなくなる」と、苦悩も口にしていました。
初センター山下美月とは?
今作で初のセンターを務める山下美月は、以前から「プロ意識が高い」とファンの間で言われていました。
会員制メール「乃木坂46mobile」でも、マメにメールを送ったり、「あざとい」とも言われる小悪魔的な言動などがその理由だと思われますが、そのあたりが「プロ意識が高い」と言われるゆえんなのでしょう。
今回のMVは、「日常がエンタメになる」アイドルとしての、主演・山下美月という点では特に合っているように思います。
おわりに
僕は、このMVは「ループもの」として捉えることができると思っています。
huluでのドキュメンタリー「僕たちは居場所を探して」では、山下美月が自分が空っぽなのではないかと悩みを吐露する場面もありました。
しかし、アイドルとしての日常を繰り返していくうちに「僕は僕を好きになる」。
センターの山下美月自身が、自分を受け入れていくストーリーとして、これは彼女の物語だと言えるでしょう。