【感想】(500)日のサマー:男女のあるあるが作品になった
男の理想と女の現実。
この映画はそういう映画だと思います。
・運命の恋はあるのか?を問う映画
トム…運命の恋を信じる。セフレ扱いなのが不満。自分たちは恋人。
サマー…運命は信じない。トムはセックスもする友達。恋人はいらない。
男はああいう女の子が大好き。
フレンドリーで、セクシーでミステリアス。
「彼氏は欲しくないの」といいながら、トムを振り回す感じ。
男は勝手に勘違いしてしまいます。
トムは勘違いして恋愛感情を抱くが、サマーにはそれは無い(最初に「友達が欲しい」と言っている)。
なのである意味では「あなたと恋愛関係になりたい」というアピールをしないトムが悪いのだが、童貞にそんな度胸あるかよ!と世の男性は同情の目で見ます。
・「世の中には2種類の人間がいる」という問いは、描かれるものの本質を表す。
エンタメ作品でよく使われる「世の中には2種類の人間がいる」という問いに、「男と女だ」と当たり前の回答をするパターンは初めて見た。
でもこの映画はまさにその通りだし、でもラブストーリーとは少し違う。
でも恋愛のあるあるが詰まっていて、入り込みやすい。
・時系列シャッフルは何のため?
時系列シャッフルを取り入れた作品でパッと思いつくのは「パルプ・フィクション」「メメント」などでしょうか。
この形を取る場合、「時間」というものがテーマに影響を及ぼします。
オープニングとエンディングがループ構造になるような場合が考えられますね。
「パルプ・フィクション」ではカフェのシーンがオープニングとエンディングの両方で描かれます。
「メメント」は、時系列を逆に進みながら
時系列シャッフルを感情のジェットコースターを作るために使うのも初めて見たパターンだったので新鮮だった。
時系列シャッフルは対比のために使われる。
夢と現実。過去と現在。
モチーフ
音楽、レコード、カラオケ、ペニス
二人だけの合図。親密感を作り出す。
世界観を作るのに、こういうモチーフはとても良い。
心情を表す手段として、「図星をつく」というやり方。
対話の相手を配置することで本音を言わせるようにする。