冷蔵庫が常温庫になりまして
我が家の冷蔵庫は、まるで変温動物のようなのだ。
3年前、中古で購入した冷蔵庫。中古にしては状態がいいなあと思いながら使っていたのだが、異変が起きたのは去年の9月末。
中に入れていた牛乳が、ぬるい。
その頃はまだ暑かったので、異変にはすぐに気づいた。
色々調べてみたが、どうやら冷蔵庫の寿命のようだ。
だが、その様子が少し変だった。
冷蔵室は、ほぼ常温のような状態になっていた。ドアを開けても気持ちの良い冷気は全く流れ出してこない。
製氷室を開けてみると、氷が溶けていた。
しかし中の空気は冷えている。冷凍庫だった場所は、なんとか冷蔵できる程度の力は残されているらしい。
冷蔵庫の、冷蔵能力が落ちていたのだった。
これを冷蔵庫の寿命ととるべきか……悩んだ。
しかし悩んでいるうちに季節は秋になり、外は涼しくなっていく。
すると、またも冷蔵庫に異変が起きる。
冷蔵庫が、冷えている。
どうやら、秋になり外気温が下がった事で、冷蔵庫は再び普段の力を取り戻したらしい。
なんでやねん!そんな事あるか!
…と、ツッコミを入れつつ、再び冷蔵庫を使いはじめたのでした。
しかし事件はそれでは終わらないのだった。
年が明け、5月。
今年は暖冬だったことを取り戻そうとしているのか、春になっても寒い日が続いていた。
その影響を受けて、僕も外出自粛の生活を送っていた。
僕は、「外出自粛のため」という一心で120個入りの冷凍餃子を買い込んだ(僕は餃子がとにかく大好きなのです)。
しかし、大量の冷凍餃子を買ったその日は、今年初めて夏日となる気温だった。
買ってきた冷凍餃子を冷凍庫に放り込み、仕事に向かう。
仕事が終わったら、餃子を焼いてビールを飲もう。そう思っていた。
しかし、冷凍庫を開けると、冷凍されていたはずの餃子は全て溶けていた。
「ああ…忘れてた!」
今日の昼は暑かった!
半年ぶりに、冷蔵庫が外気の影響を受けることを思い出した。
これからまた、冷蔵庫は常温庫になる。
冷凍餃子は解凍された状態では味が落ちるので、溶けた餃子はすべて焼くしかありませんでした。
お読みいただき、ありがとうございました。